ランニング時の姿勢制御
姿勢
インナーマッスルやコアマッスルという言葉は
今日では聞いたことがないという人はいないというほど浸透しました。
これらを鍛える内容の文献も書店では
必ずと言っていいほど置いています。
こうしたハウツー本を実際買って試したとして
どれくらいの人が何かの変化を感じているのか気になります。
僕は、それには自分なりのアレンジや
動きの感覚に落とし込む活字以外の作業が必要だと思っています。
骨の数や体の構造など、解剖学的にヒトの組成は同じですが
機能となると正に千差万別だと日々感じます。
更に、数回のスキルで劇的に変わる方法など存在しないと思うので
何かの変化に気づいたとしても現在進行形ではなく結果論として
そういえば、、といった主観や客観によるものだと思います。
それを体現するためもあって衰えも感じつつ走っているわけですが
この冬、強化されたというより使い方がわかったという経験ができました。
(筋トレという重量を目指したトレーニングではなく日常の全ての姿勢が意識により
コアマッスルの機能訓練になると思っているので強化の表現ではありません)
コアマッスルは、運動に不可欠とはいうものの
どこをどのように使うことが、運動パフォーマンス向上につながるという表現に乏しく
いわゆる体幹トレーニングをしても、それ自体が固まることしか実感がありませんでした。
ランニングで息が上がると同時に肩が上がりやすく(アウターの収縮)なります。
呼吸が苦しいので息を懸命に吸った結果
肩が上がり上体が固まり力が入り(固めることに作用した筋へのエネルギー供給などで)
動かなくなっていきます。
そこでコアマッスルの横隔膜を意識的に下げます(大きく息を吸う)。
横隔膜は肺以上の胸腔と肝臓以下の腹腔を隔てる骨格筋(随意筋)で
息を吸う(吸気)と収縮して下がり、息を吐く(呼気)と弛緩して上がります。
つまり息を力一杯吸うと肺に酸素は供給されますが肩にも力が入ります。
そこで、苦しくなったら息を一杯吸って肩だけ下げます(アウター弛緩)。
(相対的に首を伸ばすイメージで)
これによって、骨格支持の少ない横隔膜以下骨盤底筋以上の空間が狭くなり
地面からの反力を受けやすくなります。
当然息が上がった状態では苦しいのですが
コントロールできる部位が増え、わずかに余裕ができます。
これは日常の姿勢でも言えることで
首肩周りの不具合が軽減、減少するのではないかと思っています。