健康の質と鍼灸
鍼灸、その他治療
日本人死亡原因トップの悪性新生物(ガン)。
1980年頃かららしい。
ガンの10年生存率58%の見出しに目が留まった。
ガンの診断を受けて以降10年生きた人が58%。
これは全てのガンの平均値で、肝臓、胆嚢・胆道、膵臓は20%以下と著しく低い。
しかし、ガン=死の発想からすれば明るい情報かもしれない。
10年生存率の大規模データは初めてだそうだが
生存率の観点から、早期治療は好結果らしい。
そもそもガン治癒の目安は診断から5年生存らしいのだが
これも含め、ある境界を設けることは、物事を評価したり解りやすくするためには必要だが
それに一喜一憂するならば、この結果は良いのか悪いのか私には解らない。
私は常々、平均寿命よりも健康寿命を意識している。
健康寿命は日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のことであるが
ガンの診断を受けてもこれに当てはまる生き方を、先日51歳の若さで
膵臓ガンで亡くなったジャーナリストの竹田圭吾さんが見せてくれた。
竹田さんは亡くなる約1週間前まで仕事に従事されていた。
勿論、動けるかどうか身体の状態によるが
死と直面したときの前向きな生き方のお手本を竹田さんは示してくれたと思う。
私は、鍼灸は健康の質を高めるものだと考えている。
無くても生きていくことはできるが
円滑な日常の弊害になる痛みなどの苦痛を緩和させる鍼灸は
健康の質向上には必要なツールだ。
人の生き死にという終末的な直接関与ではなく
どんな状態でもクオリティを高めるという意味では重責を担っているし
クオリティが高まれば、健康寿命も延びるのではないかと思う。