言葉と真意
ライフスタイル
初診に限らず、普段問診は非常に重要だと考えています。
こちらが聞きたいことよりも、患者さんが言いたいことを引き出すことが大切です。
それは、こちらが得られる情報源は言葉だけではないからです。
言葉から得られる情報は、発している内容そのものではなく
患者さんの性格や本質的な内面といったほうが良いと思います。
言語によるアウトプットには、人それぞれ特徴があり
それは筆跡などのように、形態ではない個人の表現になっていて
意識してもなかなか変わるものではありません。
つまり、言葉の端々にその人の心の中の真意が隠れています。
例えば、自分がゴールを決めたサッカーの試合で勝ったとします。
自分のゴールが勝利に導いたという表現と
チームメイトの支えでゴールが決まり勝利した
というのでは気持ちのベクトルが違います。
同じ、勝ったという表現でも外向きの表現と内向きの表現があって
これは普段からその人の心の中を表しています。
逆手に取った使い方として、スポーツの世界などのビッグマウスと言われる
発してしまうことで、自分の内面を好転させようとする方法もあると思います。
治療に際して、一定の着地点をその都度考えますが
これに、その人の心のあり方は大きく作用すると思います。
可視化された言葉ではない、見えない心と身体の両方を捉えることで
良い治療になると思っています。