共有の意味
ライフスタイル
日本人初となる世界七大陸最高峰の単独無酸素登頂に挑戦する
登山家栗城史多さんが、世界最高峰エベレストへ5度目の挑戦をしている。
冒険だけが冒険ではなく見えない山に向かって登ることすべてを冒険と称し
それを共有すること、自身の挑戦をインターネットを使って中継することで
一人でも多くの人の背中を押すことを目的とし何度も挑戦を続けている。
生きるか死ぬかの境地は究極の恐怖だと思う。
更にそれを一人で味わうとなると自ら進んでというわけにはいかない。
それにあえて挑むには登山家にしかわからない精神があるのだろうが
怖さや苦しみは一人で抱え込むより誰かと分かち合ったほうが絶対に負担が少ない。
そこへ行った人しかわからない生死の狭間の経験を共有すると掲げての
インターネット中継を試みている栗城さんだが
実際その場にいるのは一人でも映像を通じて誰かがそばにいると感じるのは
恐怖や苦しみの荷が少し軽くなるのではないかと思う。
普段来院される患者さんは体調の不調を話される。
当然こちらが欲しい情報なので時系列やその質などについて尋ねることになるが
なぜ不調なのか話して行くうちに紐説かれていく。
話すだけで回復する訳ではないと思うが
聞いてもらうだけで楽になるのではなかろうか。
恐怖や苦しみを自分以外の誰かにわかってもらえたと感じるとき
少し心の痞えが取れる。
怖い苦しいとき誰かに伝えるべきだが伝える相手がキャッチしようとしていなければ
投げてはならない。
投げて受けてもらって初めて共有が成立する。