運動習慣の源
ライフスタイル
ロコモティブシンドローム、サルコペニアはどちらも筋肉の量や機能の低下によって
日常に支障をきたす疾患群として、近年提唱されはじめました。
その対象は高齢者とされますが、本来それに程遠いと考えられる子どもに
矛先が向けられ始めています。
新聞に子どもの遊びに関する記事がありました。
運動能力の基準となるテストではその能力は右肩下がりになっていて
背景には外遊びの場所、時間、仲間が減ったということが考えられるということ。
生涯自分のことは自分でと、ほとんどの人がそう願っていると思いますが
現実は、ほとんどの人が誰かの手を借りなければ一生を全うできません。
テレビのリモコンを取りに行くのも、トイレに行くのも
ズボンの上げ下ろし、お箸を握って食べ物を口に運ぶ
こんな些細な動作でさえできなくなるのが自分かもしれないということです。
今、こうした問題に直面しているのは、戦後身を粉にして労力を投じてきた人たちですが
子どもの頃はというと山を走り、木に登り、川を泳ぎ、運動習慣が日常だったに違いありません。
今の子どもは少なくともこうした機会を奪われ
多くの可能性と好奇心を発揮することなく刈り取られています。
うるさい、汚い、危ない
子どもはうるさいのが正常だし、汚いことを汚いと思わず、危ないことが大好きな生き物です。
僕は、今の世の中は自と他の境界を鮮明にする傾向にあると思います。
自分自身そうだと感じます。面倒なことを避けようとします。
固いボールで家のガラスを割ったり、車を凹ましたりすることは避けてもらいたいですが
運動習慣を子どものうちに育むことは、将来の健康の礎になると思うので
地域や社会の一員として協力できることはあるのだと感じました。