PTTD(後脛骨筋腱機能不全症)
スポーツ傷害
PTTDは後脛骨筋腱への過負荷による滑膜炎
腱変性に伴う後脛骨筋の筋力低下
後脛骨筋腱の機能不全、痛みの総称です。
後脛骨筋は、足の内側縦アーチ形成に大きく関与し
機能低下は扁平足を助長します。
その他、スポーツ障害で多くみられるシンスプリント
女性に多い外反母趾など様々な症状の引き金となります。
下腿部と足部を繋ぐ筋ではありますが、その機能が低下することで
足部を構成する骨アライメントに異常をきたし、上位の膝関節
股関節への波及も考えられます。
静的アライメントとして、calcanneus-angle(踵骨)が外反位
内側縦横アーチ低下、短腓骨筋優位となるため前足部外転
後ろから見ると本来見えない第5趾や第4趾が見えるtoo many toes sign陽性となります。
典型的な動的アライメントはknee-in、toe-out(片脚立脚で膝を曲げると
膝が内側に入る外反膝、つま先が外を向く外反の状態)、
HTF (片脚立脚時の床面に対する踵骨軸の傾斜角度を基準とし
片脚スクワット時、カーフレイズ時の変化量を評価)強陽性となります。
局所の症状改善へのアプローチは当然必要ですが
なぜ後脛骨筋腱が機能不全に至ったかを全身的に評価し改善できなければ
同じことの繰り返しを招くことになるので
やはり全身的な評価と施術が必要になるのです。