皮膚、筋膜からの連動
腰下肢痛
交差性トレーニング効果とは、片方の腕または脚の筋力トレーニングが
対側の筋力増加を引き起こすもので、アイソメトリック(等尺性収縮)
アイソトニック(等張性収縮)、電気刺激などによってみられます。
効果の程度は、筋収縮様式、トレーニング強度、頻度、速度などが影響します。
なぜ交差性トレーニング効果が起こるかは、中枢神経(脳、脊髄)レベル
特に、大脳皮質運動野の放射説が有力ですが、そのメカニズムはわかっていません。
また、大まかに連動の意味で考えたとき、片方の腕、脚の運動が
浅筋膜あるいは皮膚を介して対側に影響するということは否定できません。
浅筋膜は、深筋膜、骨膜、関節包、靭帯と連なって動きの伝搬を行い
これらは連続した組織です。
これを治療に反映させると、遠隔からの刺激が当該部
対側などに影響を与えることができます。
動きの連動は、上肢-下肢、同側上下肢 (右上下肢、左上下肢)
対側上下肢(右上肢-左下肢、左上肢-右下肢)のパターンがあり
痛みや強張りといった機能障害は、これらの再現で理解できます。
本日も、急性腰痛で屈曲位(体を前に倒す)が困難な事例がありましたが
発痛部対側の肩関節の動きの操作で可能になりました。
この方法で全てうまくいく事例ばかりではありませんが
間違いなく可能性は広がっていると感じています。