1キロの重み
健康寿命
'64東京オリンピックの日本代表だった選手などを対象に
その後の体力が加齢によりどう推移するかを日体協などが追跡調査しているそうです。
筋力は同年代と比べて優れているようですが
平衡性は逆に劣っているそうです。
継続は確かに力になりますが、ある一部に特化した継続は
それ以外の衰退を招きかねず、加齢はそれに拍車をかけるのだということでしょう。
筋力をとっても、日々全身的な運動、または局所を日替わりで動かさなければ
日常生活における自立はだんだん困難になっていきます。
足腰に不具合を自覚していない年齢、体力の方々は
想像すらしない、またはできないと思いますが、自覚し、それへの対策を講じていても
現状では、死ぬまで自分の脚で移動し日常を送ることはほぼできません。
全身のうち約70%は脚の筋肉です。
自分の体重を支え移動するには脚と臀部(おしり)の筋肉が必須です。
大腿四頭筋(ふとももの前)の筋肉量は男女とも60歳になると
20歳の時のおよそ2/3に減少します。
量が減り、弾力を失うと関節負荷が増します。
変形性関節症はその象徴と言えます。
そして、保存的に経過を見る場合、口をそろえて体重減少に言及します。
仮に20歳時の体重が60歳で維持できたとしても、筋肉量が減少していれば
相対的に関節負荷は増し、脚は移動手段として機能しなくなります。
1キロの体重増加は年齢を重ねるに従い、死活問題となります。
多くの方法論の存在下では、決定的な方法はないことが殆どだと感じますが
変形性関節症における体重減少は全ての医師、療法士が認め
症状の軽減、悪化防止に寄与することは間違いありません。
全身的なバランス良い運動習慣と体重管理は、加齢による体力維持
健康のための基礎を担い長期の自立を促すものであると言えます。