連動
姿勢
身体が“硬い”と聞いてあまり良いイメージは持たない。
スポーツの世界では、身体が硬いとケガをしやすいと言われるが
実際、そうかどうかは置いておいて硬いことで動きに制約が出ることは間違いない。
走る局面で、股関節の硬さは一歩の長さに影響する。
つまり、柔らかいほうが長いストライドが得られる。
止まった状態で前屈すると、硬いかどうかすぐわかるが
それは動いても反映され、硬い動きになるので
止まった状態よりわかりにくくなるがそれでもわかる。
動くことでわかりにくくなるのは
動くということはある一つの関節とそこに隔たる筋肉のみが動くわけではなく
全体の動きになるからだと思う。
ということは、ある動きで必要な可動がバランスよく得られないと
動きの悪いところの補填を、何かが担うことになる。
これが、強張りや痛みといった症状に繋がるのだとすれば
止まった状態の前屈が柔らかくても起こり得ることになる。
単に、止まった状態の前屈という動きにおいて全体が機能しているのみで
違う動きになるとどうかわからないからだ。
PC作業で腰痛になる人は多いが
同じ姿勢を長く続けると疲れることは誰でも知っている。
しかし、腰痛になる人とそうでない人がいるということは
その人にとって、座った姿勢がバランスの良い状態かどうかということになる。
止まっているか、動いているかは問題ではなく
その姿勢に対する全体としての動きがスムーズかどうかということになる。
つまり、連動である。
連動していない動きは動いているのではなく
自分でありながら、動かされていると言った方が良い。
そのように強いられているという受動的な意味でも
強張りや痛みなどの症状が出てもおかしくない。
その姿勢を取っているのか?取らされているのか?
何となくでも気付いている人がほとんどだと思う。