筋損傷(≒肉離れ)
スポーツ傷害
筋損傷(≒肉離れ)は、当該筋のエキセントリック(遠心性)収縮により
起こると考えられます。
分かりやすく言い換えると、縮もうとする筋が
伸ばされることによって発生します。
外傷は別にして、ある動作を行うとき
ある動作は意識、無意識に関わらず、自分がその動作を行う意思をもって行われるのですが
意思に反して筋が反応してしまうわけです。
その原因は根拠があるわけではありませんが
想像するに、自分でコントロールできない範疇の力・スピードの中で
反射的に起こってしまうのだと思います。
痛めた組織は修復しなければ元通りの機能を果たすことができませんが
早急に炎症を鎮めることは、早期回復の基本であることは間違いありません。
普段、同じ場所を何度も傷める例に頻回に遭遇します。
消炎後、回復に向けた補強に取り組むことで、更に早い回復が見込めますが
何度も同じ部位を傷めるには必ず原因があります。
筋そのものの硬さで生じるなら
相対的に硬い部位、どこであっても発生しておかしくありません。
しかし、同じ部位ということは、周辺組織と比べて
そこに強い収縮力または張力がかかっていると考えて良いと思います。
これを、漠然と疲労で片づけてしまうと解決しません。
むしろ、疲労が原因なら強く、早い収縮は行えないので
原因として考え難いと思います。
逆に、快調に動けているならば、自分の感覚と筋収縮との間に
タイムラグが生じて損傷する可能性は高いのではないかと思います。
いずれにしても、当該部にかかる収縮力、張力を解放するために
細かく評価し均衡を保つ必要があります。
損傷後も、この作業により痛みの軽減を図ることは可能です。
予防、早期回復、両方の観点から
治療が有効だと思われる症例が2日続けてありました。