約10年で変わったこと
ライフスタイル
開院当初、脱サラで挑んだ仕事なので、この仕事で稼ぐとか
陸上に長い間携わってきたので、故障した選手の痛みを取り除いて早く復帰させてあげたい
といったものが、鍼灸を生業とする志でした。
10年を過ぎると、子どもから高齢者まで
幅広い年齢の方と接してきた影響が大きいと思っていますが
自分の望み通りに動ける身体になるための一助が今の志となっています。
赤ん坊は全身の器官、機能が未熟なため、また、高齢者も肉体、精神の衰退から
自分が動きたいように動けません。
だから、赤ん坊は泣くし、高齢者は愚痴が多くなり
動くこと以外の表現が増えます。
12年この立場で人と接することでわかったことです。
一方で、健康の入手先とも思える医療の発展と充実で自己分析、自己解釈することなく
医療機関で診断、処方が可能な世の中になり
少し前にはコンビニ受診などという言葉が流行りました。
生きるという責務を果たすために、医療は絶対必要です。
しかし、医療に依存する生き方を望む人は少ないのではないかと思います。
身体の不具合に対し、法律上診断できるのは医師だけですが
そこに至るまでの推測は、鍼灸師の得意とする領域ではないかと思います。
診断が出るころには身体は思うように使えず
コンビニ受診を繰り返せば、自力での改善が難しい状態になります。
些細な不具合から、診断に至るまでの長い時間の中で
なぜ今の不具合が生じているのか、将来の自立に繋がる構想を
一緒に考えながら治療していけることを望んでいます。