腰下肢痛を助長する歯痛
腰下肢痛
全身の連動機能低下が局所の痛みを助長していると思われる症例です。
立った状態で体を反らすと腰から脚(後面)への放散痛が
ほぼ間違いなく再現されるという症状です。
そもそも痛み不具合が慢性化する部位はその人にとって
器質的、形態的、機能的なウイークポイントであると考えます。
言い換えると、その部位にひずみが生じやすい
アライメント、筋(力)バランス、動きが背景にあると言えます。
よって、それら考えられる原因の中で改善可能なポイントを推察し
治療すれば良いということになります。
痛みの場所は腰以下ですが、話を聞けば年末に治療した歯の調子が芳しくなく
患側で咀嚼できないということでした。
ウイークポイントの痛みを出現、助長させる条件として
歯痛のため顎関節-頚椎-胸郭-腰仙椎-股関節の連動性低下が
静的、動的評価で推察されました。
究極はこれを一点でという神業なのでしょうが
そんな奥義を体得してはおりませんので
歪んだ構造体を地道に整える作業に徹します。
結果、主訴の腰下肢に加えて歯痛も改善されました。
医療はほぼ対症的であると考えているので、仮に痛みが消えたとしても
根治と言えるのか定かではありませんが、自分が担うフィールドで
一定の結果が得られたことは、推察の信憑性を裏付けるものになりました。