デリバレートプラクティス
鍼灸、その他治療
昨日行われた全日本実業団女子駅伝で
岡山の天満屋陸上部が見事準優勝に輝きました。
優勝候補に挙げられていなかったものの
各選手の堅実な走りが下馬評を覆すに値する好成績で
地元民としてはとてもうれしく興奮しました。
“走る”というたいていの人が持ち得た機能を洗練させ
ヒトに感動を与えることは容易ではありません。
速く走ることの難しさは、運動会でほとんどの人が経験していると思います。
日常で走ることはなくても、走れない人はまずいないと思いますが
歩く、走るという動作時、ヒトは必ず一本の脚で体を支えます。
このことがどれほど難しいことなのか
は赤ちゃんを見ればわかるし、記憶になくても皆経験済みです。
歩く、走るに限らず日常、何も考えず当たり前にしてしまう動作も
成長過程で失敗を繰り返し、身に叩き込まれていったものばかりです。
できない、から無意識にできてしまうに至るまで
その動作を制御する脳の領域は段階的に変わっていきます。
速く走るには何が必要か?
まずは自分を知り、弱点を知る。
速く走るという具体的目標を掲げ、その過程を細かく分ける。
各過程で新しい取り組みを試す。
失敗を繰り返しながら全体に反映させる。
デリバレートプラクティス。
超一流と言われる様々な分野の達人が実行する一連の流れを言いますが
スポーツや芸術に限らず、全ての人の仕事や生活に当てはめることができる概念だと思います。
その内容を、より明確にかつ理解した上で真摯に実行し続けることができるか。
考えなければ新たな領域へは到達できないということです。
それのみが精度や結果を大きく変えます。
天満屋の選手が1秒でも速く走ろうとすることと
治療効果を高めることは同じということができます。