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消耗品としての身体

健康寿命

先日参加した、丸亀ハーフマラソンのある記事が目に留まりました。
日本人で最も注目されていた、大迫選手のシューズに関するものです。

地面の反発が強ければ強いほど、大きな推進力を生じるため
ソールは薄いものを選ぶ傾向にあります。

しかし、今回大迫選手が使用したのは
ソールが今までのものと比べて厚いものだったという記事。

強い反発力は頻回に及ぶと当然身体へのダメージも大きくなります。

スピードを殺さず、かつダメージを小さくするシューズ選びは
世界のトップ選手に至っては必須になってきているようです。

選手生命は長いほど良い!?
というより、いつ競技に終止符を打つのか
そんなことを初めから決めている選手はいないと思います。

良い状態を作るために日々努力しているわけですから
良い状態が長く続くことが恐らく理想的な形だろうと考えます。

そこからの発想が、肉体の消耗で
MLBのピッチャーは投球数に早くから制限を設けているし
考え方によっては、NFLの選手交代が無制限なのもこの反映と言えます。

人は死に方を選べません。消耗の先に死があります。

スポーツの世界の身体ダメージを小さくする考え方は
実生活においても共通です。

一歩、一球による、ごく僅かのダメージの差が
選手生命を左右するのであれば
一歩、一球に注意を払わなければいけません。

また、あえて消耗の方向へ導くことや
その代償を無闇に医療に依存するのも賢明とは思えません。

食事・睡眠・運動の健康基盤の上に
鍼灸は消耗した身体に貢献できると考えます。

 

’17香川丸亀国際ハーフマラソン

プライベート

毎年恒例になっている、香川丸亀国際ハーフマラソン。

生憎の雨も、スタート時にはほぼあがり
私的には絶好のコンディションでした。

今回、お酒の席でのある方の一言が胸に響き
今の自分にできることを遂行した結果、設定した目標に反映できるかという
挑戦でもありました。

走ること然り、体を動かすということを仕事に反映させるよう
意識的に体現できるよう努めたり、業務に置き換えて考える癖付けを日頃からしていて
その意味でも今回のチャレンジはとても有意義なものになりました。

まず、目標というのは、設定次第でそこまでのモチベーション
やるべき内容などかなり幅ができる、つまり、より現実的でなければ
そこに至るまでの道のりは不鮮明になってしまうということです。

現状を見極めたうえで、頑張れば目標に手が届く感じが大切で
それによって、積み重ねていくことが可能になります。

長年腰痛を訴える、腰が曲がった高齢者を
一発で何とかしようなどといった考えはありえないということです。

どこを着地点に置き、そこまでのプロセスはどうするか
ということを一回一回確認評価していかなければならないのです。

こういった作業を全ての患者さんで構成していく必要があり
今回のマラソンをもって、より強く感じました。

お陰で、マラソンの結果は5度目の出場
体力の衰えを感じる43歳にして過去最高。

タイムも然ることながら、設定した目標に3か月かけて
擦り合わせていくトレーニングが、ピタッとはまったことが
何か仕事においても共有できる気がして一番の喜びとなりました。

また来年と思うと、少し気が滅入りますが
続けれる限り挑戦したいと思います。

超百寿者

健康寿命

新聞に“超百寿者”の記事がありました。
超百寿者とは105歳以上の人を言います。

2015年国勢調査によると、百寿者(100歳以上)は6万1763人。うち超百寿者は3916人。
百寿者で自立しているのは約2割。超百寿者の多くはこの2割に含まれます。

健康寿命の長さを決める要因を探ると
動脈硬化、糖尿病の割合が低く、若い時の肥満はほとんどないということ。

百寿者のうち自立している約2割の人が
若い時から健康寿命を意識し生活してきたかわかりませんが
戦後社会を支えてきたことは容易に想像ができるので
だとすると、健康寿命の意識はもちろん
自分の元気な将来像すら考えることはできなかったのではないかと思います。

生きるために食べ、食べるために働くという生命の基本活動によって
子孫である我々の豊かな生活はあります。

そして、平和や豊かさを求め進んできた結果
人生70年は遠い過去の話になり、男女とも平均寿命80歳超の長寿国となり
今後、寿命がさらに延びると考えると、リタイヤ後ほっと一息ついている暇はなく
少し早めにステージシフトしていく必要があります。

考える・選ぶ・進む
は、私が自立を促す育児で必要な要素だと考えていますが
人生100年、高齢でも自立を目指すなら、全てに必要なキーワードになると思います。

歳を重ねるにつれて否めない心身の衰えは
手放しで喜ぶことができない長寿の問題ですが
長生きを良いものとして考えられる社会にするために
できることは日常の中にたくさんあって
今の充実こそがきっとその一端になっているのだと思っています。

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