快不快の原因
鍼灸、その他治療
“痛い”という症状をもって来院されても、痛みの再現ができない方がいます。
痛みに限らず、病院へ行くと「あれっ!?」という感じになったことがある方は
案外いるのではないでしょうか。
こどもの訴える、不規則的な痛みを成長痛と表現しますが、医学的にそのような診断名は存在せず
こどもであっても、各種検査によって所見があれば確たる診断名が付きます。
何かおかしい。でも検査では異常はないとなれば自律神経(こころ)の問題で処理されてしまうわけです。
痛みをはじめとする不快な症状は神経を介して
色んな物質が電気信号の伝導・伝達に加担して起こります。
逆に、心地良い、快についても同じことが言えます。
ということは、想像できると思いますが、情動(内因)が大きく関与します。
人間は自分をわかっているようで、その実態をほとんど知らないと言ってもいいと思います。
環境変化で自分の内側が変わってしまうのです。
鍼灸による鎮痛や、不快症状の改善は、これをうまく利用していると思います。
鍼=痛い、灸=熱い
これは注射や焚火など、生い立ちの中で学んだ既成概念です。
(昔、テレビで梅干しを知らないオスマンサンコンがデカい梅干しをほおばって
くしゃくしゃな顔になるのを見て爆笑したことを思い出しました(笑)が
一度やばいとわかると、その対象は反射的にフィルターにかけられます。)
しかし、実際受けてみると痛くない、熱くない。
想像と異なる事実に、緊張から弛緩へ一気にフィルターが取り除かれるのだと思います。
ゲート・コントロール理論と言いますが、不快な症状を作るのも、取り除くのも
機械的、物理的な刺激のみではないということです。