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スポーツ万能なのに体が硬い

スポーツ傷害

弊院は小児鍼を行っていますが、成長期の不安定な心身調整名目よりも
スポーツによる体調管理で利用されるケースが圧倒的に多いです。

開院当初の想定とは違うというより想定外でした。

こどもの習い事の変遷をみると、スポーツが男の子で2,30年トップ
女の子はここ数年で音楽からスポーツに移行傾向だそうです。

いつの時代もそうでしょうが、その象徴といえると思います。

私も含め親の立場で考えると、自身の幼少期と比べ外遊びは減り
ゲーム、PC媒体の動画などが主な余暇時間の使い方になっているのが現状なので
体を使うスポーツへの依存は当然の結果と思います。

習い事なので、教える・教えられるという関係に基づきますが
印象として自立した大人になるためにという含みが
私の幼少期の習い事には多かったように感じます。

私の習い事が小6まで剣道だったからかもしれませんが
挨拶や日常の所作についての指導は、実際の練習同様に時間を割き
内容が扱われていたように思います。

スポーツは単に余暇を楽しんだり、社会性を育てるためのものではなく
今は将来の仕事となり得る可能性が広がってきました。

スポーツの捉え方は明らかにここ数十年で変わり
日本でも完全にビジネスとして成立しています。

そういう流れもあってか、習い事のスポーツは
専門性の高い身体動作を早くから取り入れ
大人顔負けのちびっこアスリートがどんどん増えてきました。

こうしたこどもの来院があり、体をみていると
スポーツをしているのに体が硬い子が多いということに気付きます。
(硬い身体でスポーツを行うリスクにはここでは触れません)

運動器(骨・筋などの軟部組織)が未熟かつ成長段階で
高負荷の刺激を加え続けた結果、一つのスポーツに特化した動きの意味で
直線的な動きしかできない、つまり偏った運動器の形成になっているのではと推察します。

更に、ある動きの再現時の神経(脳)機能は、大人は制御しようとする反面
こどもは統制的ではなくあくまでもイメージ優先のため
無意識に体に動きが刷り込まれていきます。

だから、骨の成長が止まる中高生になると成長した体にフィットしない動きの癖が抜けず
スポーツ障害に悩まされるという背景があるかもしれないと思っています。

当然、全てに当てはまるものではありませんが
成長過程だからこそ、こどもに必要な運動要素には幅があると考えます。

’18 第1回岡山県記録会

陸上

日曜の昨日は、毎年恒例の岡山県記録会400mリレーに出場しました。

去年より速くという、決して無謀な思惑はなく
年末に顔を合わせたとき、もう止めよう、ではなくまた出るか
となってしまうお酒の勢いと、その禊なのでしょう(笑)。

年齢を省みず躊躇なく乗ってしまう友人と自分、ひと回り以上若いがゆえに断れない後輩
ひとりでないが故に続けられる、続けてしまう、続けざるを得ない
楽しみ、喜び、期待、苦しみ、悲しみ。

走ることに付加価値が付きすぎて自分の中では100m×4のドキュメントです。

しかし、やはり体を使って何かを体現しようとする以上
仕事に還元できる発見を探究します。

決して、高負荷のトレーニングはしていませんが
結果的に痛みが出るのは、意識して動かそうとした部位ではなく
一連の流れの中で、動かせない部位です。

色んな原因があると思いますが、ひとつに
動かせないということは、神経-筋の伝達が未熟もしくは未開と推察できます。

意識を変えたとき、そこが動いてしまうといった方が良いかもしれません。

以前のような量、質ではないにしろ、長く走っているということは
かなり限定的(習慣性が高い)な筋の使い方をしているので
意識してもイレギュラーな反応は出やすいということでしょう。

しかし、これは制御できないスピードの話で
コントロール下であれば、使っていない部位を動かせたり
使い方に変化ができたり、新たな覚醒があります。

大人になるにつれ経験は蓄積され、変化するには考えたことを体に落とし込む
というトップダウンの作業になります。(中枢神経-運動神経)

陸上をする息子を見ていると、変化は脳からではなく体からです。
速い子の走りを模倣しています。
(視覚は末梢神経ではなく感覚神経として機能)

体の成長が止まると、脳先行ということでしょうが
いずれにしても、成長は変化から生まれると言えます。

また来年、同じことを繰り返す。
その意味では成長しません。

生活は体(たい)を現す

健康寿命

関節と筋の関係は切り離せるものではなく、人の姿勢や動作に大きく関わります。

関節の安定を図る筋ですが、年齢や運動頻度によって
その大きさ、柔軟性は変化します。

普段、膝や股関節痛で来院される方は多く
年齢とともにハイリスクになる変形性関節症(OA)はその一端です。

しかし、なぜ、足は少ないのだろうと、ふと考えました。

OAは、関節への機械的刺激などが起因とされていますが
紐辿れば、関節を支持する筋力低下が考えられます。

各関節より上位、股関節は臀部、膝関節は大腿部
足関節は下腿部のそれぞれの筋が主にそれを担っています。

体の中心に近づくほど(筋体積が)大きくなりますが
裏を返せば使わなければそれだけ衰えるということでもあります。

実際、高齢の方を診ると臀部と大腿部の筋は非常に小さいのがわかります。

しかし、筋線維径が大きいのはヒラメ筋、腓腹筋(内側頭)の下腿部で
次に大腿四頭筋、大腿二頭筋長頭、半膜様筋等
最後に大腿二頭筋短頭、半腱様筋、長内転筋と大腿部のほうが小さくなり
下肢運動で股、膝、足各関節に対するはたらきの大小を表すと考えられます。

つまり、日常生活以上の高負荷(つまり能動的な筋運動)で中心部の筋は使われ
そうでなければ遠位の筋の役割が大きくなると推察できます。

結果的に、残存する機能的な筋が多いということは
関節機能も保たれることになるのでOAのリスクが少ないと勝手に解釈しています。

加えて、椅子、ベッドの洋式化された生活様式であっても
下腿部の筋は上位より優位にはたらきます。

畳、和式トイレは、今の生活には不合理かもしれませんが
実は、柔軟性や筋力を養うトレーニングだったと思っています。

 

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