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生きるための変化

健康寿命

インフルエンザの流行を知らせる記事をよく目にします。

NIID  国立感染症研究所のHPを見ると動向がよくわかります。
例年1月後半がピークになっています。

気温湿度の環境因子は大きな要因と思われますが
子どものころ、これほどまでにインフルエンザが流行った記憶は
忘れているのかもしれませんが、思い出せません。

ウイルスや細菌などの微生物は、まだまだ未解明なことが無限にあると言われますが
今流行りの腸内細菌からわかってきたことのように
他の生物との共存で役割を果たすものも多く存在します。

特徴と思われるのは、その増殖能力と柔軟な変化だと思います。
生きるために場所と形を変える能力が高いということです。

一方で、共存する人間はというと、自身の形を変えず
悪影響を与えるものを排除するという方向にベクトルを大きく伸ばしています。

一年を通して、同じ環境が保たれる建物、空調。
気温湿度は四季を通して一定。遮光によって光は当たらず。
細菌駆除の抗生物質。抵抗力を賦活する間もなく除去。

免疫力を高めるには、生活習慣の見直し
つまり、まずは自分自身を変えることが必要だと考えますが
これらは、変化したくない保身ために、周囲を変えたと捉えることもできます。

発展途上の昔が良かったという意味ではなく
守られるものがなかったからこそ
自分で身を守ろうとする精神が強くあったように思います。

これは、生活習慣を起源とする身体の不具合にも言えることで
痛いつらいが、それまでの生活の(過去からの)延長線上にあるとすれば
悲鳴を上げた今、まずしなければならないことは、それを省みることだと思います。

治療の最初の評価は、どこがどうなっているか、を判断するものですが
こうした経緯も、治療内容や予後の見極めに重要な情報になると考えます。

坐骨神経痛を腹部で

腰下肢痛

長引く坐骨神経痛が、腹部で著効する症例がありました。
まだ道半ばと思われますが、訴えとはかけ離れた場所です。

木もミル、森もミル。は治療において鉄則ですが
主訴を把握したうえで、全体をフォーカスし、焦点を絞っていくと
木に当たる部分に辿り着くというものです。

症状と治療ポイントが、どんな場合でも一致することはまずない
ということをつくづく思わされます。

そして、そこに到達するには、妥協しない観察力が必要です。

どの動作のどのポイントで症状が軽快、または増悪するのか。
動作を注意深く観察する目と、その人の特徴的な姿勢を含む動きを
イメージする想像力をもって、見つけることができたということができます。

その都度、帰着ポイントを探ることになりますが
これが治療の効果を左右するといっても過言ではありません。

今回、うまくそこに導くことができたということになります。

『遺言』

ips論文で不正。もう、この類のニュースに驚かないが少し心配だった。
それは、山中教授の進退問題への言及があったからだ。 
山中教授に会ったこともないし話したこともないが
偉業を成していてかつ、メディアを通して伝わってくる
謙虚で誠実な人物像にとても好感を持っている。

私は、理想論だが頑張っている人が報われる世の中がいいと思っていて
偉そうだが、山中教授は間違いなく頑張っている。
だから、山中教授が頑張れる環境が保たれることを望む。

原因があって結果がある。
というのは間違いではないが全てがそうとは限らないと思う。
だから、どうすればこういうことにならないかいくら検証をしても
防ぎようがないのではなかろうか。

どんなに新しい医療技術をもってしても人は必ず死ぬ。
という発想に似ているような気がする。

だとすると、ipsをはじめ色んな研究は無駄なのか。そんなはずはない。
それを善や悪、0か1、正解・不正解だけで評価しようとすることに疑問を持つ。

そういう自分も、正しいのか間違っているのかという呪縛に囚われている感が強い。

養老孟司さんの『遺言』を読んだ。
少しラクになったというか、向いていた思考の矛先が広がったような感じがする。
今、皆が感じていると思われる、なんか変。に気づきを与えてくれている。

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