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連動②

姿勢

やわらかい‐かたいは相反する言葉でありながら、両者は同義にもなると考えます。

全ての動きはその中に必ず“止まる”を含みます。
言い換えると、動くためにはある姿勢を安定させる必要があります。

歩行を例に挙げると、股関節‐膝‐足首と関節が曲がる、伸びるの役割を担い
地面に体重を伝えることで前に進みます。
関節が柔らかく使えれば大きな歩幅で進むことができます。

一方で、足裏が地面と接している時、伝えた体重によって
返ってくる反動に耐えなければ進むことはできません。
強い反動に耐えるほど大きな歩幅になります。

全身の連動で関節を曲げ伸ばしし
地面と接する瞬間は止めるということを繰り返し歩行が成立します。

そうすると、全ての姿勢は力を伝えることと、支えることで成り立ちます。

客観的に止まって見えても同じことが言えます。

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関節(や筋)をやわらかく使い、また、強く(かたく)支えることで安定が得られます。

よって、姿勢の安定の意味では、両者は相反する言葉でありながら同義となるのです。

また、両者はその大きさが等しければ、より安定し代償や補填を生みません。

ある一点を切り取って評価しても、本質は見えないことがあるのです。

連動

姿勢

身体が“硬い”と聞いてあまり良いイメージは持たない。

スポーツの世界では、身体が硬いとケガをしやすいと言われるが
実際、そうかどうかは置いておいて硬いことで動きに制約が出ることは間違いない。

走る局面で、股関節の硬さは一歩の長さに影響する。
つまり、柔らかいほうが長いストライドが得られる。

止まった状態で前屈すると、硬いかどうかすぐわかるが
それは動いても反映され、硬い動きになるので
止まった状態よりわかりにくくなるがそれでもわかる。

動くことでわかりにくくなるのは
動くということはある一つの関節とそこに隔たる筋肉のみが動くわけではなく
全体の動きになるからだと思う。

ということは、ある動きで必要な可動がバランスよく得られないと
動きの悪いところの補填を、何かが担うことになる。

これが、強張りや痛みといった症状に繋がるのだとすれば
止まった状態の前屈が柔らかくても起こり得ることになる。

単に、止まった状態の前屈という動きにおいて全体が機能しているのみで
違う動きになるとどうかわからないからだ。

PC作業で腰痛になる人は多いが
同じ姿勢を長く続けると疲れることは誰でも知っている。

しかし、腰痛になる人とそうでない人がいるということは
その人にとって、座った姿勢がバランスの良い状態かどうかということになる。

止まっているか、動いているかは問題ではなく
その姿勢に対する全体としての動きがスムーズかどうかということになる。

つまり、連動である。

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連動していない動きは動いているのではなく
自分でありながら、動かされていると言った方が良い。

そのように強いられているという受動的な意味でも
強張りや痛みなどの症状が出てもおかしくない。

その姿勢を取っているのか?取らされているのか?

何となくでも気付いている人がほとんどだと思う。

筋肉の収縮と痛いところに施術しない訳

鍼灸、その他治療

筋肉が収縮し関節が動くことで人間は移動することができます。

これは一見、筋肉が縮むこと(距離が短くなる)が原則で成り立つ理屈ですが
筋肉は縮まなくても力を発揮し、移動に携わっているものもあります。

■アイソトニック・コンセントリック・コントラクション(等張性収縮・短縮性)
  筋肉の長さが変わる(短くなる)

■アイソトニック・エキセントリック・コントラクション(等張性収縮・伸張性)
  筋肉の長さが変わる(長くなる(強制的に))

■アイソメトリック・コントラクション(等尺性収縮)
  筋肉の長さが変わらない

いずれも、筋肉の収縮(力が入った状態)ですが、異なるのはその長さです。

おもりを腕(力こぶができる上腕二頭筋)の力だけで持ち上げるのを想像してください。

筋肉 腕

腕の力よりおもりが軽ければ、力こぶができ(筋肉が縮まり)持ち上がります。

腕の力よりおもりが重ければ、支えきれず腕が(強制的に)伸ばされます。
(筋損傷、いわゆる肉離れはこの収縮で起こります)

腕の力とおもりの重さが等しければ、動きません(長さが変わらない)。

人間が動くとき(じっとしている時も)これらの収縮が同時に起こって
移動することができたり、支えたりすることができています。

ある動きは、ある筋肉が単独で収縮することで行われるのではなく
全身の筋肉が、伸びたり縮んだり支えたりすることで可能になります。

つまり、全身の筋肉の連動によってスムーズな動きは実現されます。

痛みなどの症状は、この連動に問題があることが考えられ
それは症状部位に施術をしても、雑草の頭を刈ったことにしかならず
根本的な解決には至りません。

なぜそこに痛みがあるのか。

痛みを取ることよりも、動きを整えた方が効率が良いのです。

 

 

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